1 中古マンション探しの基礎知識
氷河期世代ど真ん中の私と夫、40代後半にして初めて自分たちの不動産を購入しました。マンションを買おうと思い立ったのが急だったこともあり、それまで特に不動産のチラシや広告に目を留めていたわけでもなく、下調べをしていたわけでもなく、不動産売買に関しては本当に知識ゼロ、全くの初心者からのスタートでした。
そんな私たちの経験から、「知ってて良かった!」、「あぁ、もっと早くに知っておけば・・・」ということを中古マンション購入の基礎知識として御紹介します。(注:私たちがマンションを購入したのは2021年春です。当時から変更になっていることもあるかもしれませんのでご注意ください。)
■初期費用を安くする:不動産業者の手数料を節約!
「マンション、買おうか!」と思い立って、まずやることといったら、もちろん物件探しですよね。私たちも複数の不動産検索サイトをチェックし、検索条件を登録して新着物件が載ったらメールでお知らせが来るように設定。あまりに検索条件を絞りすぎると物件がなかなかヒットしないので、金額含めて少しゆる~めに設定するのがコツかと。
不動産サイトの広告を見ていると、同じマンションの部屋をいくつもの違う不動産業者が仲介してますよね。それぞれに「顧客対応がよい」とか「低金利ローンできます」とか自社PRをしつつ。でも、どこもだいたい仲介手数料は上限の売買価格×3%+6万円を設定してます。4,000万円の物件だとすると、4,000万×3%+6万=126万円!こんなに不動産業者に払うの~!とびっくりです。
私たちは、不動産業者のこの仲介手数料はほぼ固定費のようなもので、どうしようもないと思っていたのですが、実はとても安くできるんです!!
その前提として、私たちが初めて知ったのは、市場で売買されているマンションは、その広告をネットなどに出している不動産業者に限られず、どの不動産業者でも仲介できるということ。例えば、不動産検索サイトでA社が広告を出している物件が良さそうだから実際に内見してみたいと思った時、A社にコンタクトするのも自由ですが、その物件の広告を出していないB社やC社にも好きに内見のアレンジを依頼できるのです。
これ、もしかして世間の常識?!でもでも、不動産に疎い私たちには目から鱗でした。内見を数軒こなし、不動産業者の質もピンキリだな~~と思っていたところでこのことを知ったのです。
そして、世の中には仲介手数料無料~大幅割引(6-7割引)を謳っている不動産業者が実は結構あったのです!「なぜ無料にできるの?」「怪しいのでは?!」と思いますよね?売り主が企業の場合は、そちらからの仲介手数料が入るので買い主からは手数料無料でOK、売り主が個人の場合には売り主の仲介手数料は売り主側の不動産会社に入ってしまうので、買い主からは無料とはいかないけれど大幅割引で対応、ということのようです。
私たちは、ネットで評判や実績を調べた上で、手数料無料業者3社にコンタクトしてみました。そして、その中で一番安かった(6割引)D社にいくつかの物件の内見アレンジをまとめてお願いし、特段の問題なくスムーズにことが運び、結局、D社の仲介で購入を決めました。
これは本当にそうして良かったと思います。不動産業者に求めるのは、売買契約を滞りなく実現してくれることのみ。私たちの場合、
- 一般的な業者だったら:3,300万円×3%+6万円=105万円
- 手数料割引D社:(3,300万円×3%+6万円)×40%=42万円
と、同じ成果物を得るのに、だいぶ得しました。手数料割引業者だからといって、何か不自由があるわけでなく、売り主側の不動産会社との値引き交渉もしっかり頑張ってゲットしてくれたので、業者の能力的にも50万円以上の差が付くような付加価値の差はないと思います。マンション探しをしていると、金銭感覚がだんだんおかしくなってきて10万20万の差は誤差の範囲のように錯覚しますが、この差は大きいですよね。
一点だけご注意。同一の物件について、はじめに連絡をとって内見を頼んだ業者から、後からやっぱり別のところがいいと業者を乗り替えることはできないそうです。内見したい物件を自分たちで色々見つけて、不動産業者ごとにばらばらとアポを取るのではなく、いっぺんに見て回りたい、できれば仲介手数料は節約したいという人にはとてもオススメです。
■中古物件の内見のポイント
貴重な時間を割いて見に行くのですから、内見はしっかりポイントを押さえたい!私たち自身の反省も込めて、「キホンのキ」から要チェック事項までを挙げてみました。単に立地・外装・内装を見るだけでなく、直接業者から情報を得るチャンスですよ。
- 実際のマンションの専有面積は、不動産広告に載っているよりも2-3㎡小さいです。これは不動産広告が壁芯から計った面積を掲載しているから。(初心者の私たちはこんなことも知りませんでしたよ。。。)
- 住民による自主管理方式の場合は要注意。「管理費安く済んで良いかも」と安易に思いがちですが、特に中古マンションの場合には一部の発言力の強い住民の意見に左右されがちだったり、大規模修繕計画がしっかり進められないといった困難もあるようです。
- コンシェルジュ、売店、喫茶スペース、ゲストルーム、シアタールーム等々アメニティ充実だと「うわ~、すごい!便利そう!」と思いますが、メンテナンスなどで修繕積立金の負担が大きくなるおそれがないか要注意。
- 内見時は不動産業者の車で、ということも多いですが、最寄り駅から実際に歩いてみることをお勧めします。私(40代女性、普通の健康状態)が結構早足で歩いて、不動産広告の「駅まで徒歩●分」がギリギリ、自宅ドアから駅構内のホームまでだと絶対それ以上かかる、というのが体感です。土地勘のないところだと、駅周辺の雰囲気も見ておいた方がよいです。(東京でも結構治安悪そう・・・というところあります。)
- このご時世、マスクをしたままですが、室内で一旦マスクを外して匂いを嗅いでみるのは必要です。かび臭いとか、何だか変な匂いがする、というところは、リフォームをするにしても避けた方がよいです。
- 管理体制やマンションの治安を見る上では、(1)外壁・外廊下に破損やひび割れ、極端な汚れがないか、(2)表玄関や郵便受けやホールの掲示板周辺が整頓されているか(床にちらしが散らばっていたりしないか)、(3)掲示板に苦情や注意書きが大量に貼られていないか、(4)ゴミ置き場や駐輪場が整頓されているかといった点を遠慮しないで確認しつつ、あとは自分の第一印象を信じることかと。
そしてなによりも、良い物件は早い者勝ちです!「これだ!」と思ったら、とりあえずすぐに購入申込書をその場で内見を手配してくれた不動産業者に提出してきましょう。購入申込書は基本先着順なので、これを提出してみて、一番手にならないことには話が始まりません。購入申込書自体は法的拘束力はなく、キャンセルしてもペナルティは発生しません。
内見ってどのくらい時間がかかるの?
内見の所要時間はおおよそ20分程度かな。
もちろん「ここはないわ~」と思えばさっさと切り上げればいいし、
「有力候補だ」と思えばじっくり納得するまで見て回ればいいわ
内見するのにオススメの時間帯は?
「時間帯を変えて確認してみましょう」なんて言うけど
実際は難しいわよね。個人的な経験からは、交通量や騒音が気になる場合は
平日の夕方に行ってみた方がいいかも。隣家に子どもがいれば帰宅時の方が色々分かりそう
女性一人で内見するとナメられないかな??
即断を迫られたりしない?
個人的な経験からは女性一人でも全然問題ないわよ~
ただ、夫婦で住まいを探すなら、内見に来なかった方にも
様子が分かるように写真・動画を撮りまくって、動画なら
気づいた点を音声でコメント入れておくのをオススメするわ。
その場で決定を強く迫られることもないわ
不動産屋も「この客は脈無いな」と思ったら
押すだけ時間のムダだしね
それよりも「ここがいいかも!」と思ったら
とりあえず購入申込書を提出するのが先!